水彩技法の基本である、にじみ・ぼかし・グラデーションの3つは、ほとんどの水彩画の中で使われている技法です。この3つが上手く描けるようになると表現の幅がぐっと広がります。
今回は、にじみの技法とコツを作業工程と共に分かりやすく紹介します。
水彩技法のにじみとは、絵の具や水を水彩紙に垂らし、染みて広がっていき独特の模様が出来る技法です。透明水彩を描く時に、使う機会がとても多い技法です。
風景画では、空や雲、水の表現や樹木などさまざまなものに使われています。また模様や、ぼんやりとした抽象的な背景を描くときにも向いています。
偶然に面白い模様が出来ることもあり、とても楽しいものです。
透明水彩の醍醐味の1つでしょう。
コツを覚えて、綺麗なにじみを描いてみましょう♪
ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
にじみを綺麗に描くコツとは
- たっぷりの水を使うこと
水が少なくては綺麗なにじみはできません。
まずは水彩紙をたっぷりの水で塗ってみましょう。
上記の他には・・・
- 上質な水彩紙を使うこと
などがあります。
基本的な1色のにじみを綺麗に描く!
①水を含ませた筆で、水彩紙にたっぷり水を塗ります。
表面がテカテカ光るぐらい、水を塗ります。
②水彩紙が乾かないうちに、絵の具を垂らしていきます。
絵の具を塗るというよりは、筆先でちょんちょんと落としていく感じです。
青色でにじみを作ると、簡単に空と雲などが描けます♪
また緑色を何度かにじませます。
そうして、枝と幹を付け加えると樹木が描けます♪
その他の1色のにじませ方は・・・
時間差で、にじませる
水彩紙を水で濡らしたあとに、時間を置いてみます。
時間が経つにつれ水彩紙は乾いていきますので、にじみの広がり方に差が出てきます。
上の画像のように、早く絵の具を垂らすとにじみの広がりは大きく、遅く垂らすとにじみの広がりは小さくなります。時間の違いで表現に合った、にじませ方が出来ます。
濃い色に薄い色を、にじませる
濃い色をにじませた後に、薄い色をにじませます。
薄い色に濃い色を、にじませる
薄い色をにじませた後に、濃い色をにじませます。
絵の具をにじませた後さらに水を置いて、にじませる
絵の具をにじませ、さらに水を含ませた筆でにじませます。
1色のにじみだけでも、さまざまなものが描けて楽しいです。
ぜひ色んな1色にじみを描いてみてくださいね!