水彩紙のタイプとキメ(肌理)~用途によって使い分けると便利

水彩紙のタイプとは?

画材店などで、水彩紙を見ると色んなタイプがありますね。用途によって使い分けると安く済んだり、便利なことがあります。それぞれの水彩紙のタイプを紹介します。

スケッチブックタイプ

背をスプリングで閉じたものです。紙をめくれば何枚も同時に描く事もできます。紙の種類によっては波打ちします。持ち運びに便利なので、野外スケッチなどで定番のアイテムです。

ブロックタイプ

紙を重ねて四方の小口をボンドで固めたものです。水張りする必要がなく、そのまま描いても波打ちをおさえられます。ただし、水の量があまりにも多いと波打ちすることもあるので、そういう時はあらかじめ水張りしましょう。1枚ずつ完成させてから、四方のボンドをペーパーナイフなどではがします。

ロールタイプ

スケッチブックやブロックの紙のサイズより、大きいサイズが欲しい時に使います。ロールで売られているので、他のタイプより値段が安くなります。また自分の好みのサイズにカットも出来ますし、沢山の作品を作るときにも便利です。適当なサイズにカットしボードに水張りして使います。

バラ売り

その他のタイプでは、1枚1枚バラ売りしている水彩紙があります。初心者の方には、自分に合った水彩紙を探すために1枚ずつ買って試してみるのも良いです。作品を描く場合には、やはり水張りはした方が良いでしょう。

水彩紙のサイズでよくF~サイズという表記を見ると思います。これはフランスの規格を元にして作られたもので、世界共通ではありません。

Fサイズ(mm)
SM 227×158 (SMはサムホールと読みます)
F2 240×190
F3 273×220
F4 333×242
F6 410×318
F8 455×380
F10 530×455

水彩紙の肌理(キメ)について

水彩紙には肌理(キメ)の種類があります。
日本では、表面の凸凹具合や細かさで荒目/中目/細目とわけています。
海外では、紙の製法でRoughラフ(荒目)/Cold Pressコールドプレス(中目)/Hot Pressホットプレス(細目)と区別しています。

荒目 表面のくぼみに絵の具がたまるので発色が良いです。しかし、細かい描写には向きません。

中目 荒目と細目の中間を取った特徴で扱いやすいです。初心者におすすめです。

細目 表面が滑らかなので植物画のような細密な描写に向いています。しかし、乾くスピードが速いので、広い面積のウォッシュ(平塗り)はムラになりやすいです。

水彩を始めたばかりの初心者は、まずは中目から試してみるのがおすすめです。

他には、アルシュ(フランスの水彩紙)ではコールドプレスを細目ホットプレスを極細と呼んでいます。

水彩紙の色

水彩紙の色はどれも白色と思いがちですが、よく見るとそれぞれ違いがあります。水彩紙の色は大きく分けて2種類あります。

  • ナチュラルホワイト
    少しクリーム色かかっています。落ち着いた色の発色の深い色合いが持ち味です。初心者におすすめの色です。
  • エクストラホワイト
    純白に近い明るい軽快な発色が特徴です。水の吸い込みが速く、絵の具もすぐ乾きます。

同じ銘柄の水彩紙でも、ナチュラルホワイトとエクストラホワイトでは全然描き味が違います。画材店では水彩紙のバラ売りがあります。どちらも1枚ずつ買って試してみてから、スケッチブックやブロックを買うのも良いでしょう。

水彩紙の色の参考(黄→白)
ナチュラルワトソン→ウォーターフォード→ファブリアーノ→ランプライト→アルシュ→ラングトンプレステージ



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