水彩紙の種類とは?コットンパルプと木材パルプの違いについて

水彩紙はどれがオススメ?

絵を描くとき、作品にもっとも影響の出る画材は何でしょうか?
絵の具?筆?紙?

答えは紙です。

水彩画を描くときの紙選びは、とっても大切です。
紙の素材や、にじみ止め、目の粗さや色合い、紙を漉く方法といった違いが、発色やにじみ、乾くスピードの違いになり、制作に影響してきます。

では、どの水彩紙が良いかと言うと、水彩画を描くなら、
やっぱりコットン100%の水彩紙がオススメです。
世界中の水彩画家が、最もよく使われているのはアルシュの水彩紙です。このアルシュもコットン100%の紙です。

水彩紙の種類は大きく分けて2種類

コットンパルプ(綿の繊維)と木材パルプ(木の繊維)です。
その他には、ケナフや竹の繊維を使ったものもあります。

コットンパルプの水彩紙

コットンパルプの水彩紙は、発色がよく保存性に優れていて、
色々な水彩技法が使える紙です。乾いた絵の具は後から落としにくい、紙のよって発色に違いがある、という特徴を持っています。
また酸を含まない紙なので、長く保存できます。
このように素晴らしい水彩紙ですが、輸入品が多く日本では高価です。

木材パルプの水彩紙

木材パルプは、ノートや印刷用紙に使われている木材の繊維です。
木材パルプの水彩紙は、ほとんどが国産で値段はリーズナブルです。コットンパルプに比べると水の含みが少なく、絵の具は速く乾きます。
マスキングインキも表面がはげてしまうことがあります。
絵の具の定着はやや弱く、塗り重ねると下の色が溶け出すこともあります。
しかし、乾いたあとの修正はやりやすいです。
発色については、くすんでしまうということは特にありません。

他にもコットンパルプと木材パルプを合わせたものや、竹の繊維を加えていたりする水彩紙もあります。一年草のケナフや麻を使っているものもあります。

サイジング(にじみ止め)とは?

それぞれの水彩紙には、加工が施されています。
それは、サイジング(にじみ止め)と呼ばれるものです。
水彩紙には絵の具が染みてにじんでしまわないように、サイジング(にじみ止め)が施されています。

このおかげで、塗った絵の具がすぐに吸い込まれず、表面に留まります。
その間に色々な表現技法が使えます。
紙によってサイジングの強さの違い、それが紙の性質の違いになります。



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