目次
コットン+木材パルプ等の水彩紙
日本では、コットン+木材パルプ等の混合の水彩紙の方が多く販売されています。価格も手頃ですし、初心者の方が使うのにオススメの水彩紙です。ぜひ試してみてくださいね。
ファブリアーノ・クラシコ5(イタリア)
ファブリアーノ社のコットンを50%配合した水彩紙です。
クラシコファブリアーノ(コットン100%)と混同しやすいので注意してください。
◎長所
発色は明るく良く、強度もありマスキングも出来ます。
△短所
濃い色に重ね塗りすると下の色が溶けて混ざることがあります。
ハーネミューレ・バンブー(ドイツ)
ハーネミューレ社の世界で初めて竹の繊維で作られた水彩紙です。
割合は竹90%コットン10%とほとんど竹で出来ています。
◎長所
発色はやや淡いです。重ね塗りも出来ます。表面が滑らかで繊細な表現に向いています。
△短所
色のノリはあまり良くありません。力強い表現は難しいです。
ワトソン(日本)
ミューズ社から出ている人気の水彩紙です。淡彩画や鉛筆淡彩などに向いています。
大判の紙も手に入りやすいです。
◎長所
発色は淡く、タッチを重ねて描くのに向いています。強度はあり、マスキングや乾いた後の修正も出来ます。
△短所
弾きが強く、表面がすぐ乾きます。にじみやぼかしの技法を使うのにコツがいります。
クレスター(日本)
ホルベイン社から出ている水彩紙です。
◎長所
値段が安いです。乾いた後の修正やマスキングは出来ます。
△短所
発色は浅く、濃い部分とムラになりやすいです。速く乾くので、にじみやぼかしは素早くする必要があります。
デネブ(日本)
オリオン社から出ている水彩紙です。
蛍光染料を使わずに、原料のみの完全自然色で白色を出しています。
※こちらの水彩紙は廃番になりました。
ミューズケナフ(日本)
ケナフパルプやリンターパルプという植物パルプのみで、作られているミューズ社の水彩紙です。
※こちらの水彩紙は廃番になりました。
木材パルプの水彩紙
木材パルプ100%でも良質なものが沢山あり、プロも使っているものもあります。価格もコットンパルプ100%のものよりも安く、手に入りやすいです。ぜひ試してみてくださいね。
ラングトン(イギリス)
英国ラウニー社が製造している水彩紙で、英国王立水彩画協会の選定品です。
すべてにおいて中庸で使いやすい水彩紙です。初心者におすすめです。
地色は白いです。
◎長所
発色きれいです。木材パルプとは思えないほど絵の具の定着も良いです。乾いた後の修正も出来ます。価格もリーズナブルです。
キャンソン・モンヴァル(フランス)
キャンソン社から出ている水彩紙です。20世紀初頭に画家ガスパール・マイヨールによって考案されました。紙蛍光増白剤は使用していません。
◎長所
発色がとても良いです。マスキングは出来ますが、注意が必要です。
△短所
絵の具の乾きが速いです。重ね塗りは下の色が溶け出しやすいです。
ハーネミューレ・モールドメイド(ドイツ)
ハーネミューレ社から出ている水彩紙で、ラングトンと共に飛び抜けて描きやすい水彩紙です。
地色はクリーム色よりは白いです。
◎長所
発色良く、絵の具の乗りも良いです。重ね塗りも下の色はそんなに溶け出さないです。修正も出来ます。マスキングは慎重に剥がすのが良いです。
△短所
価格が高いです。コットンパルプ水彩紙と価格があまり変わらないです。
ワーグマン(日本)
オリオン社から出ていて、両面使えることのできる珍しい水彩紙です。
◎長所
発色そこそこ良く、強度もありマスキングは出来ます。にじみを使いたいときは細目がおすすめです。
△短所
絵の具の乾きが早いです。重ね塗りはあまい向きません。
アルビレオ(日本)
ホルベイン社から出ていて、不透明水彩にも適している水彩紙です。
地色は白いです。
◎長所
発色そこそこ良いです。何より価格が安いです。
△短所
色のムラやにじみが独特です。使いこなすにはコツが入ります。
ヴィフアール(日本)
マルマン社から出ている水彩紙です。旧名コットマンで紙質は同じです。(※ウィンザー&ニュートンから出ているコットマンとは別物です)
◎長所
発色もそこそこ良く、にじみぼかしも出来ます。手に入りやすいですし、価格も安いので初心者におすすめです。
△短所
強度はあまりないので、マスキングには向きません。